当院での治療例

Case_5.

肥大型心筋症(胸水)  - 猫 -

来院理由

呼吸が深く食欲がない、とのことで来院されました。

処  置

呼吸状態が悪かったため、胸腔内の超音波検査をおこなったところ、胸水の貯留と大きく肥大した心臓が認められました。

胸水の貯留と大きく肥大した心臓

これらの所見から、肥大型心筋症による心不全と診断しました。
まずICU(集中治療室)と心臓の薬の投与で入院治療を行い、改善して退院することができました。
その後は、内服薬で維持治療をおこなっています。

心臓の筋肉(心筋)に何らかの異常がある状態を心筋症と言います。心筋症にはいくつかの種類があり、猫では、心筋が分厚くなる「肥大型心筋症」が最も多くみられます。 肥大型心筋症は、初期は無症状ですが、進行すると心不全の症状がみられ、突然死する事もあります。また、発見が遅れる傾向があり、来院時にはすでに病状が進んでいる場合も多くみられます。中~高齢の猫に多い病気ですが、若齢でも発生がみられます。
また、心筋症になると血栓(血の塊)ができやすくなり、それが後ろ足に向かう動脈に詰まり、足が突然麻痺して激しい痛みが生じる大動脈血栓塞栓症を続発することがあります。これは重篤な病態で、さらに再灌流症候群による急性腎不全や肺水腫を引き起こし、生存率を低下させます。
猫は特に心不全の症状を見つけにくいため、気付いた時にはすでに末期になっていることも少なくありません。健康診断が重要な病気のひとつです。

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